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自身の初論文に関する研究紹介 導入部分に関して

  • 2017年1月10日
  • 読了時間: 2分

この記事は、以下のサイトにある

Lateral Diffusion of a Submicrometer Particle on a Lipid Bilayer Membrane」に掲載されているの導入部分のみを簡単に紹介しています。

Introduction (導入部分では、生体膜表面に吸着した粒子の拡散を測定する意義に関して説明しています。

近年では、ナノ粒子やサブミクロン粒子の生体への応用が進められています。例えば、細胞内部への薬剤の導入に対する担持物としたものや、光を熱に変換する粒子を利用した、細胞膜表面に存在するたんぱく質の制御及び、がん細胞の死滅等に利用しています。また、細胞表面の物質局在や膜たんぱく質の動態は、骨格タンパク質、脂質ラフト、マイクロメートルスケールの脂質膜の曲率構造など膜たんぱく質よりも大きなスケールの構造体で制御されており、吸着物によってそのようなマイクロメートルスケールの構造ができれば、細胞表面の物質動態を制御できる可能性があります。特に近年、外部エネルギーの注入に応答して運動する粒子などが存在するため、吸着物が脂質膜面状でどのように運動するのかという単純な問いを理解することは、その後の制御方法を構築する上でも重要な知見となります。

脂質膜表面における吸着物の拡散に関して初めて観察したのは、Dimovaらのグループによって行われました。彼女らのグループでは脂質膜の粘性を求めるために、直径1.6µm以上の吸着粒子の拡散や、球状脂質膜表面に沿った沈降過程が観察され、吸着している粒子の拡散がどのような方程式で記述できるかをDanovらの理論(DADL理論)を参考に導出しました。しかしながら、生体応用性の高い小さな吸着粒子(直径1µm以下)がどのような方程式で記述できるかに関しては、吸着状態の制御が難しいことから実験的な観察されていませんでした。今回、本研究では、直径0.8µm以下の粒子の吸着状態の制御に成功し、その吸着粒子の脂質膜表面における側方拡散を観察しました。この観察では、以下の三点が明らかになりました。

結果

  1. 吸着粒子を部分的に被覆している粒子の拡散はDADL理論で説明できる。

  2. 吸着状態が部分被覆と完全被覆では、拡散係数に変化があり、完全被覆されている吸着粒子の方が低くなる。

  3. 膜に大きな曲率変形構造がある場合、外部から吸着した粒子は膜表面の負曲率部分にトラップされて、異常拡散となる。

上記の結果がどのようにして得られたのかを、今後の実験方法や具体的な結果等を用いて説明できればと思います。 今日はこの辺で


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